合格者インタビュー 令和6年度
野々下 一郎 さん
─ガイド活動を始めたきっかけと、いつからされているのか教えてください。
会社を退職して、地元のことを何かしたい、ガイドって面白そうだなと思っていました。2016年に養成講座が半年間あり、そこで観光ガイド養成講座を受けて宗像大社が世界遺産になった 2017年から観光ボランティアガイドを始めました。
─ガイドになるための養成講座というものがあるのですね。
宗像市と観光協会が組んで毎年やっています。宗像歴史観光ボランティアの会に入るためには養成講座を受講して修了書をもらうのが前提条件となっています。
─ガイド以外に講師の活動もしているとお伺いしたのですが、どのようなことをしているのですか?
小学校などで、宗像の子どもたちにまず世界遺産の説明、世界遺産の目的などから始めて、沖ノ島が持つ世界遺産としての価値は一体何なのだろうという話を教えています。
─聞き手の年齢によって説明は変わりますか?
大まかな流れは一緒なのですが、大人向けの方は普段ガイドでするような内容をまとめた感じで、小学生向けはもっと平易な感じでわかりやすく話しています。自分たちも学者さんが調べて公表している内容の上っ面を読むだけみたいなことがあります。しかし、子どもたちに教えるとなると、どのような質問が来るかわからないので、もっと深く知らないといけません。根本的なことを聞いてくることもあります。たとえば、世界遺産は不動産だけで、絵画や彫刻は世界遺産になりません。不動産なので、建築物や遺跡、山、湖など動かせないものが世界遺産です。それを「なんで?」と子どもたちに聞かれてどう答えたらいいのか、「そう決まっているから」じゃダメだなと思い、そういったことを調べたりします。そういった意味では、子ども向けの講座の勉強をした方が自分にとっては勉強になります。
─沖ノ島検定の勉強をして宗像大社や沖ノ島などの見え方が変わった部分はありますか?
ガイドを始める前は宗像大社に来ても高宮祭場には行ったことがなく、大島で中津宮には行っても沖津宮遙拝所までは行っていなかったです。ガイドを始めて勉強するとそういうところに実際に行って想いを馳せると興味が湧きます。今から 1,500〜1,600年前の宗像に住んでいる人たちは何を考えてどういうことをしていたのだろうと名残を見ながら想像するのは面白いです。
─沖ノ島検定の初級と上級ではどれくらい難しさが違いますか?
初級は選択式ですが、上級はほとんど筆記なので、言葉をちゃんと知っておかないといけません。沖津宮遙拝所の「遙」は旧字体、などそういった細かいところまで理解して書けないといけません。出題範囲も広くなりますし、幅広くかつ正確に覚えておかないといけません。今回は自分の意見を書くような問題もあったので、なかなかハードルが高いなと思いました。
─今回 2回目の合格でしたが、次回の沖ノ島検定受験への意気込みを聞かせてください。
ぜひ 3回目も受けて合格したいです。3年連続合格という一つの勲章を持てるように頑張ります。